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ハルッッパムル ノムギムィ ウォル

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─────『宵越の月(1)』

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並び走る月の姿に自然早くなる足に縺れる爪先が、ここ数日の疲れを現していた。

早く、早くと急く心。
手にしたホワイトカラー。
浮かぶあいつの顔。
『喜んでくれるか!?』
『どんな顔を見せてくれる!?』
期待と不安が入り混じる。

公園のベンチの隅。
そんな端に座らなくても良いものを。
今夜も空を見上げて、星を見ている。
俺を見つけて、はにかむ笑顔。

走ってきたのは、内緒だ。
お前が、調子に乗るからな。
きっと、この先も俺がお前に溺れてく。

宵越の月は、夜を経るごとに美しく輝くものだ。


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─────『宵越の月(2)』
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待っているそんな時間が凄く好き。
待っていたら、あの人が来てくれる。
私の元に。
歩いてくるかな!?
走ってくる!?
いつもの顔で。
大人の男の人なのに子供っぽく笑う顔が好き。
大人の男の人なのに子供みたいに拗ねる顔が好き。
顔が好きなのかな。
違う。
あの人が好き。
『走ってきてくれますか』
流れる星に願いを込める。
もっと、ずっと、私に会いたいと思ってくれます様に。
好きになったのは私が先。
だから、この先も、私があなたに溺れてく。

宵越の月が、星に彩られ、美しく輝く様にあなたの傍で輝けます様に。


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─────『宵越の月(3)』
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『遅くなったな』
待っていただろう
『いいえ』
待っていてもそれが楽しい
『寒くないか』
冷たくなってしまったな
『暖かいですよ』
暖めてくれますか
『・・・これ』
カラーの花言葉を知っているか
『カラー・・・ですか・・・』
乙女の清純・・・ですね・・・
『ああ、これなら俺でもギリギリ持てるからな』
夢のような美しさ・・・だ
『ふふ、オッパのアレルギーを気にしなくても大丈夫なんですね』
夢・・・ですか
『ああ、お前が抱いてる姿、綺麗だったからな』
夢の様な気がするんだ・・・お前が俺の恋人・・・
『ふふ、ホワイトカラー・・・』
それなら、私の方がもっと・・・私の・・・こ・・・い人
『恋人同士の逢瀬に相応しい夜だな』
『ええ、月と星がとても綺麗です』