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─────『旅立ち』
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『行くのか・・・』
・・・・・・俺を置いて
『行きます・・・』
・・・・・・行くに決まってます
『どうしても・・・』
俺を置いていくのか・・・・・・
『どうしても・・・』
行きます・・・・・・
『いつ・・・・・・』
聞くべきか・・・・・・
『今・・・です・・・』
何を言ってるのでしょう・・・・・・
『今から!?』
俺を置いて・・・・・・
『ど・・・・・・』
何なのでしょう・・・・・・
『行くのか・・・・・・』
俺は・・・俺はどうすれば良い・・・
『行ってきます・・・・・・けど・・・』
何ですか!?ヒョン!?おかしいです・・・・・・
『俺を・・・俺を・・・置いて行くのか!!』
すぐそこだな・・・・・・
『置いて行きます』
だって、もう、すぐ、そこだし・・・・・・
『何だと!やっぱり俺を置いて行くのか!この薄情者め』
『置いて行きます!連れて行けません!!!』
『連れて行け!!俺は見えないんだ!!』
『見えないのですから行かなくても良いです!わたしが行ってきます』
『お前一人じゃ心配だろ!!』
『えっ、ヒョ、な・・・・・・に・・・を・・・』
『チッ!!お前だけじゃ心配だ!大体、あんな処に忘れてるその神経が解らん!』
『忘れたのですから仕方が無いです・・・・・・』
『あん!?口答えするのか!?』
『だから・・・一人で行ってきます』
『ふん!一緒に行ってやる!手を寄越せ!!』
『・・・・・・・・・』
『早く出せ!!』
『・・・・・・』
『何だよその顔は!』
『だって・・・』
『だってじゃない!お前があんな処に置いておくのが悪い!』
『可哀想だったのです・・・』
『可哀想でも何でも虫干ししたならちゃんと取り込め!!』
『だってー、風が悪いのです!』
『風のせいにするな!お前が落としたんだ』
『うっ、だから・・・一人で捕りに行ってきます・・・』
『こんな夜中にこんな茂みにお前一人行かせられるかっ!何か出たらどうするんだ』
『ヒョン・・・ニム!?』
『何だよっ!?』
『えっと・・・その・・・・・・』
『おっ!居たぞ!』
『あっ!テジトッキー!!』
『ふ・・・ん・・・』
『ヒョン!ありがとうございます』
『ふ・・・ん・・・礼なら戻って貰う』
『ふふ、何でも良いですよー』
『ほら!早く戻るぞ!ったく、もう一度風呂に入るからな!』
『ふふ、テジトッキー』
『ふ・・・ん・・・近い旅だったな』
『はい!遠くに行かなくて良かったです』
『減点されるくらいなら、こっちの旅の方が楽だ』
『何ですかぁ!?減点!?』
『何でもない!』
そうさ、お前に大きな減点をされたんだ
テジトッキを抱き締めた満点から・・・
遠くに旅立って俺の所に戻ってくる間に
俺の得点は・・・
止めよう考えるのは・・・
俺の旅はこいつと行くと決めたのだ
どこへでも着いていってやる!