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Sweetberryberry

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宿舎に戻って来てから暫くして、オッパのお部屋から引っ越せと言われてヒョンのお部屋に引っ越して、
ヒョンの部屋で過す様になったんだけど、何でこっちに来いって言われたのか良く解らなくて、ヒョンに聞いたら、恋人だからだろって言われ、けど、恋人って一緒の部屋で生活するものなのかなって思って、オッパに聞いたら、普通はどうだろうって言われて、結婚するならそういう事もあるかもねって言われた。

『結婚するなら、まず婚約をするんじゃないのですか!?』
『うーん、それは、人によってだから、恋人でも行き成り結婚する人もいるし、恋人じゃなくても結婚する人はいるだろ』
『良く解りません!』
『要は、ヒョンがお前と離れていたくないって事じゃん』
『でも、同じお家の中じゃないですか!』
『・・・俺と一緒だとやりづらいんだろ』
『やりづらいって何を!?』
『何って・・・そうだなぁ・・・』

オッパの顔が近づいてきて耳打ちされた言葉は信じられないもので、驚いたわたしは、ざざっと後ずさってしまった。

『で、お前ってその知識あるの!?』

にやにやしながら聞いてくるオッパに面白がってるなと思ったけど、頷くとヘーと感心した様な顔をされて、そうなんだと言われた。

『俺、全く無いと思ってた』
『そっ、そんな事は無いです!学校でも勉強しましたし・・・』

それに、教会に居たシスター達が、教えてくれた。教会ではシスターになる人たちは、わたしの様に孤児で小さい頃からそこで育ってそれになるのが当たり前って人も勿論居るけど、大人になってから何らかの事情で、シスターになる人も勿論いて、そういう人たちは当然外の世界のお話とかもしてくれるし、シスターだからって全く恋人が居ないと言う訳でもなくて、子供が出来て結婚した人も勿論いた。

『子供を作る為には必要な事だって・・・』
『う・・・ん・・・ああ、まぁ、そうだな・・・』
『で、でも、それってやっぱり、結婚してからですよね!』
『そうとも限らないだろ!愛し合うってそういうことばかりじゃないし』
『そっ、そうなのですか』
『うん!まぁ、ヒョンがそこまで考えてるのかってのは、解らないけど!やっぱり男だからなぁ、お前を護りたいって事じゃないの!』

オッパの説明は判った様な解らない様な、やっぱり良く解らなくて、愛し合うってどういう事なんだろうって考えながら、ヒョンニムの部屋に戻ったら、机に向っていたヒョンの目が、ギロっとこちらを見て、思わず後ろを振り返ってしまったら、早く入れと言われてしまった。小さく頭を下げて、部屋に入って、ヒョンの横を通り抜けようとしたら、腕を掴まれた。

『どこへ行くんだ!?』
『どこって、もう、遅いですし・・・お風呂!?』
『なら、こんな時間までどこにいたんだ!?』

椅子を回したヒョンが、向き合う様にわたしの両手を掴んだので、黙って従ったらそう聞かれた。こんな時間と思って壁の時計を見たけど、まだ、10時少し前で、それを見つめながら何て答えようかなと考えていたら、グイッと腕を引かれた。
 
『エッ!?あっ!』
『どこに居たんだ!?』
『どこって、オッパのお部屋です』
『こんな時間まで!?』
『こんなって・・・まだ・・・10時前・・・』

ですよねと言いかけたら、ヒョンの瞳がまた動いて、思わず肩を竦めたわたしは、後ずさってしまった。

『こんな時間って言ったのお前だろ』
『エッ!?ええーと・・・』
『俺に何の挨拶も無しで風呂か!?』
『えっ!?』
『俺に"おかえり"も無しで風呂か!?』
『えっ!?えと、あの・・・』

何が言いたいんだろうって思いながらヒョンの顔を見つめていたら、唇に指を当てたヒョンが、そこをなぞる様に触れて、少し開いた唇を見つめていたら、何故かドキっとしてしまって、思わずヒョンから顔を背けてしまった。

『う、あ、ああ~ヒョン!はっ、放してくださッ!!』

ドキドキする心臓が、何か良く解らないけど、音が煩いくらいに響いていて、段々と苦しくなってくる息に、熱まで上がって来たような感じがして、ヒョンにそう言ったら、背けた頬に手が伸びてきた。

『どうした!?』

低い声で静かにそう聞いてくるヒョンに心臓の音は益々大きくなっていて、首を振るしか出来ないわたしは、早くヒョンの前から消えたい様な、見えない場所に行きたいような気分になってきて、激しく首を振ると、ヒョンがニヤっと笑った。

『お前、意識してるだろ』
『エッ!エッ!?え!?』

意識してるって何をと考えながら、益々暑くなってくる身体に、あれと思いながら、オッパの顔が浮かんできて、ああそうだと思っていたら、ヒョンにまた腕を引かれて、今度はバランスを崩したわたしはよろけてしまうとヒョンの膝に転がり込んでしまった。あれと思う間もなくヒョンの腕がわたしを囲っていて、左右を見ても抱きしめられている状況は、とても立ち上がる事も出来なくて、上目遣いにヒョンを見上げたら、クスクス笑っているヒョンの顔が目に入ってきた。

『なっ、何で笑うのですか!』
『・・・ミナムと何の話をしたんだ!?』
『エッ!?ええと・・・それは・・・』
『俺の事を意識する様な話をしたのか!?』
『エッ!?いえ・・・』

首を振って見たけどヒョンは、クスクス笑い続けていて、何だか全て見透かされてるみたいで、何を言ったらいいのか考えていたら、名前を呼ばれた。

『えっと、はい・・・』
『おかえりは!?』
『えっ!?アッ・・・おっかえりなさい』
『それだけ!?』
『エッ!?っと・・・それだけ・・・!?』
『それだけじゃつまらないな』

つまらないって何がと思ったら、ヒョンの手がまたわたしの頬に触れて、ヒョンの脚が行き成り上に上がって、足を組む様な仕種をしたので、ヒョンの片足に乗っていたわたしの身体が、またバランスを崩してしまい、思わずヒョンの首にしがみ付いてしまった。その瞬間。

『エッ!?アッ、ちょ・・・んんぁ・・・ぁは』
『ふふ、そのまま目を閉じてろ!』
『えっ!?ふ・・・ぁ』

ヒョンの唇がわたしの唇に重なって、深く深く中に侵入してきた。少し離れてまた吸われる。その繰り返し。下唇と上唇とヒョンの唇が行ったり来たりして、頭が段々白くなっていった。

気がつくとヒョンの首に腕を廻して肩に頭をくっつけてヒョンに凭れかかっていた。何が起こったんだろうって思いながら、背中を撫でてくれるヒョンの腕を気持ち良いなぁって思ってたら、ヒョンが、クスっと笑った。

『ミニョ・・・時間も遅いからな・・・一緒に入るぞ!』
『・・・・・・は・・・い・・・』

耳元で聞こえたそうかと言う声に頷いたら、ヒョンがいきなり立ち上がって、あれと思ったわたしは、今聞かれた事をクリアになる頭で考え始め、ヒョンの腕の中で首を傾げていたら、目の前でバスルームの扉が開いた。

『えっ!?えっ!?えっ!?』
『お前が了承したんだからな!もう嫌は聞かないからな!!』
『えっ!?はっ!?』

トンと降ろされたバスルームでドアを背中にして立つヒョンが、シャツを脱いでいくのを呆然と眺めていたわたしは、暫くして、キャーーーーーと盛大な悲鳴をあげて、オッパに助けられたのだった。








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