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Far away, to you, I want to say(お家に帰ろう)!?(4)

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『テギョンオッパー、いませんかー』
ノブに手を掛けながらテギョンを呼ぶミニョは、カチャリと音をさせた処で、あっと口を開け振り返っていた。
肩に乗せられた大きな手がミニョの体をひっくり返し、背中に回った腕がミニョを閉じ込める。
『んっ、ヒョ・・・』
『オッパだろう』
潰れるテジトッキをもぞもぞ動かしながら上向こうとしたミニョの唇はテギョンによって塞がれ、離れるまでの数十秒、大きく開いた瞼が、ストンと落ちた。
『ぁん・・・』
『ふ、色っぽい声を出すなっ!その気になってくる』
『えっ、あ、そっ、それはダメですっ!約束しましたっ』
焦るミニョのテジトッキによって隠される顔にテギョンの唇が二度舞い降りている。
『ふ、約束は守ってやるさ・・・けど、ここじゃなければ良いだろう』
『えっ!?』
丸くなる瞳の上に落ちる唇は、二度三度と瞼を行き交い、額から一際高い音が零れた。
『う・・・それって・・・ペンミーティング!?』
『ああ、ただし・・・』
耳に落ちたテギョンの唇を擽ったそうに受け止め、肩を竦めるミニョは、抱き上げられ、ベッドに横にされた。
『ヒョ・・・あ、オッパ・・・』
テジトッキのその向こう隣に横になるテギョンの顔を見つめながら回される腕の中のミニョは、小さくおかえりと言ったテギョンに答え、閉じられていく瞼を見つめた。
『ん・・・眠るのですかぁ・・・』
『ああ、ちょっと今日色々あってな・・・少・・・し眠りた・・・い・・・』
ベッドの上で、着替えもせず、布団もかけず眠ってしまうテギョンを見つめるミニョは、テジトッキをもぞもぞ動かして腕の下から抜いている。
『うっ・・・オッパの本・・・』
きょろっと見回すと目的の物は、枕の上に転がっていて、腕を伸ばそうとしたミニョは、けれどテギョンの顔を見つめて欠伸を噛み殺した。
『ふわぁ・・・わたしも眠っ・・・まだちょっと・・・時差ボケ・・・ふふオッパの匂いです・・・ね・・・』
スヤスヤ眠り始めたミニョにパチンと目を開けたテギョンは、上から覗き込むと薄ら笑って、本を手に立ち上がった。
そのまま部屋を出て、向かいの開いているドアをノックしたテギョンは、振り返ったミナムに渋い顔を向けた。
『ったく・・・お前って飢えた子豚だな』
『ひょんなことないほー、食ったら意外と美味くってびっくりしたんだ』
『ミニョの土産か!?』
『ほぅほぅ、ホンも食べる―!?』
『いや・・・それよりお前、本を探してたんだろう』
『ああ、ほう、その辺に置いといてー』
お菓子を口に流し込みながら返事をするミナムは、手を振り、舌打ちをしたテギョンは、テーブルに本を置くとノブを掴んでいる。
『ミニョは、預かるからな』
『ふぁいふぁい、襲うんじゃなきゃ何しても良いよー、でも添い寝だけにしといてねー』
ミナムの軽口に大きな舌打ちをしたテギョンは、大きな音をさせて扉を閉め、それを見つめたまま盛大な舌打ちをして部屋に戻って行ったのだった。