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『ん・・・やぁ・・・オッパ・・・だ・・・』
『大人しくしてろ』
『だ・・・』
『久しぶりなんだから大人しくしててくれ』
ギシッとベッドを踏み鳴らすテギョンに両腕掴まれて押さえつけられていたミニョは、真っ直ぐ見返した懇願する様な瞳にやがてコクンと頷いていた。
『なっ・・・にかぁっ・・・んん』
『何も無い』
ミニョの首筋に顔を埋め赤い舌先を覗かせるテギョンは、解いた手をふくらみに乗せ、捩られる身体に覆い被さり少しづつ服を捲っていた。
『いつもと違っ・・・っんふ』
『いつもと同じだ・・・ただ、お前とこういうことをしたいと思ってるだけ』
『ん・・・嫌だとは・・・言ってませっ・・・』
『嫌じゃなくてもあんまりしたいことじゃないんだろう・・・』
『えっ・・・なっんはっぁ・・・』
『まだ思い出すんだろう!?』
また、腕を縫い止めて見下ろすテギョンを見上げるミニョは、視線を逸らした。
『お前に最初にそういう傷を作ったのは俺だからな・・・でも、離してやらない』
悪戯っぽく、子供っぽく笑うテギョンに子供っぽく膨れたミニョが、手を解き、背中にそっと回した。
『ん・・・許してあげられないですけど・・・でも、オッパが好きです・・・』
初めてのその前に作られた傷は、まだミニョの中にもテギョンの中にも残っていた。
初めてのその時は、どちらがより痛かったのか。
泣いたのはミニョだけではなかった。
『オッパだって自分を許せないっ癖に・・・』
『俺はお前を傷つけたからな・・・良いんだよ許せなくて』
『っん・・・ダメ・・・許してあげまっ・・・んふぁ・・・そ』
『ふふ、許すも許さないも俺がこんなになるのもお前だけだから』
『ん・・・ッパぁ・・・』
立て膝に零れる髪が柔らかい肉を刺激し、内股に食い込んだ指先と持ち上げた脚の間に落ちた頭が、重なる手によって剥がされまいと抵抗をしていた。
『っんんふぁあぁんっっパら・・・』
『甘い・・・』
甘いのは、テギョンの手だと思うミニョの肌にひとつまたひとつ花が咲いているそんな夜だ。
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『・・・ええ、社長に聞きました・・・話は・・・ええ・・・』
切断を押した指先と一緒にため息が零れていた。
深く、長く、何故こんなに緊張をしなければいけないんだと何故こんなに慣れないのかとそう思うテギョンの内心等、相手に伝わる筈も無く、遠慮がちかと思えば大胆で、一体この女は何何だとそう思うのは、初めてでも無いのに話をした後に感じる重い空気は、なかなか消えてはくれない。
『・・・オッパ・・・』
ゴソリと聞こえた衣擦れに振り返ったテギョンは、ミニョの顔を見つめて微笑んでいた。
『ファランssi・・・ですか!?』
『ああ、ちょっと、頼まれごとをしてな』
『大丈・・・』
布団を捲って滑り込みその身体の下に腕を伸ばしながら引き寄せたテギョンは、ミニョの唇を塞いでいた。
『大丈夫だ。お前がいてくれる・・・』
抱いて抱きしめられて頷いたミニョの身体に引き寄せられて瞼を閉じたテギョンであった。