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『なんですかぁ・・・それ!?』
オッパに莫迦な事を言った翌日。
何やら作業をしているオッパを後ろから覗き込めば、マイクスタンドに横向きな棒をくっつけていた。
何をするんだろう。
何に使うんだろう。
そんな事を考えながら聞いても教えてくれないオッパにちょっとだけムッとして、用事を済ませにリビングに降り、出掛けるジェルミを見送って、部屋に戻ったら、ドアを開けた途端引きずり込まれていた。
『ふぇ!?』
『ふ、コ・ミニョ・・・お前、昨日の遊びはまだ終わりじゃないぞ』
『へっ!?』
壁ドンされて囲まれて、見上げた顔は、昨日と同じ。
不敵に笑うオッパに自然頬が引き攣った。
『きっ、昨日・・・っ・・・』
昨日、『doll』という職業があるんだとモデルのひとつだよと教えてくれたチングの話をして、それをやってみたいとオッパに相談して、して、して、その後。
やってみたかったのは、ただ、じっとしているだけだというその仕事。
『ふ、俺にかかれば完璧にしてやれる!』
『はぇ!?』
何々と考えている間にオッパが作っていたスタンドの前に立たされていた。
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ミニョが、莫迦な事を言ってきた翌日。
太腿にキスマークを付けただけじゃ収まりきらない俺の恋情は、隣で眠る顔に沸々湧き上がった衝動を抑えきれず、碌に眠れぬ夜を過ごしてひとつの考えに辿り着いていた。
『覚悟しろよコ・ミニョ!人形という物がどういうものかトコトン教えてやる!』
ただ、そこに座っているだけのテジトッキ。
自然あがってしまった頬を慌てて抑えた。
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『着替えろっ!』
『は!?』
差し出された昨夜のチュニックに綺麗にアイロンが掛かって、ピンと張っていた。
オッパの目を見ると昨日と同じなーんとも言えないニヤニヤした眦に思わず体が引けた。
『さっさっと着替えろっ!やりたいことがあるっ!』
ちょっぴりイラッとした声で後ろを向いてしまったオッパは、でもその頬が上がっているのが見えて、
何か嫌な予感がしたから、服を持ったままドアノブを捜していたら素早い行動に阻まれた。
『えっ!?あっ!?』
『コー・ミー・ニョー・・・どこへ行く!?』
『えっ!?あっ・・・どこ・・・どこって・・・着替え・・・』
壁ドンされて囲まれて、背中越しのオッパがドアを押し、わたしは引いて。
『着替えならここでしろっ!』
掴まれた服を剥がされ、思わず悲鳴をあげてしまった。
『ったく・・・うるさいなっ・・・』
オッパのお腹で増々壁に押し付けられた私は、感じなくて良い物を感じてしまった。
『なっ、なっ、なっ、なっ、なっぁ・・・・・・・・・・・・』
『どうした!?』
オッパの声が恥ずかしい。
オッパの声が厭らしい。
オッパの。
『なっ、な、な、何もしたくありませーん』
『あん!?そんなの通るかっ!お前、人形になりたいんだろう!?トコトン教えてやるからさっさと着替えろっ!』
『えっ!?あっ・・・だめっ・・・』
オッパの指が腰に触れた瞬間、ズルッと抜けてしまった。
『ぁん!?おいっ、大丈夫か!?』
オッパが起こそうと腕を伸ばしてくれたけど、見上げれば、オッパの足が視界に入り、やっぱり見てはいけないものが見えてしまい、顔を逸らした私にしゃがみ込んだオッパが言った一言は、やっぱりとんでもないもので、逃げるのに必死だった私は、気が付けば、オッパが用意した器具では無く、ベッドに桀にされていたのだった。
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『クックク・・・なぁ、コ・ミニョ・・・お前、自業自得って知ってるか!?』
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