人形の有用性
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『おっぱぁ・・・』
これならどうだとばかりの顔で甘えた声を出しやがったミニョにずきゅんと撃ち抜かれていた。
けれど、簡単に許してやっては、面白くない。
だから。
『なっ・・・何っ・・・』
引っ張って来たラックからそれを取り出して見せてやれば、ヒクリと頬が引き攣って。
『なっ、なっ・・・何をっするつもりですかぁ・・・』
何って人形相手にすることなんて決まっている。
『おおおおお、おっぱぁ・・・』
情けない顔して、俺を見つめるその目。
解っているのかいないのか。
パボなのは確かだ。
『おっぱってばぁ・・・』
ますます泣きそうな顔をして。
いっそ泣かせてみるか。
ただし、啼く方だけど。
『オッパってばっ!何をっ』
『あ!?何をするってお前・・・人形なんだろう!?』
『・・・・・・・・・』
『人形遊びってのは、女の定番なんだろう!?』
『そ・・・』
『俺は、男だから経験が無いんだが、着せ替えをして遊ぶんだってな』
『はぃっ!?』
『着せ替えて、ああ、あと、ついでに下着の中も確認するそうだな』
『はぇ!?え!?』
『まぁ、それも、これもミナムの話だから過分に盛ってるんだろうが・・・お前と一緒にやってた人形遊びを聞いたらそう言ってたぞ・・・』
そこが、ちょっぴり気に入らないところだが、教示の礼として忘れてやろう。
『だっ、だから・・・なっ、何をっ・・・』
『何って、お前これを見て理解できんのか!?』
『でっ出来っ・・・』
『まぁ、そのままでも十分使える様に衣装を作り直したから問題ないぞ』
『は!?』
『吊るされた人形じゃぁ、マジックテープでもくっついてないと着せ替えるの大変だものな』
『ちっ違っ、わっ、わたしまだ、服っ!』
『ああ、問題ない!ハサミも用意した』
『はっ!?』
では、始めるかとミニョの服にハサミを入れた途端、悲鳴に近い大声をあげたミニョの口を塞ぐのに忙しくなった夜だった。